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2013/09/30

Roppongi Double Suicide






待ち合わせは、アマンドの前で








Outkast - Church










ある、台風が来るって噂だった日曜日、

六本木の交差点で、ばーさんが、おばさんに説教してた。

服装が地味だとか、ラコステのマークがデカ過ぎとか、


ばーさんは、かつての六本木の夜を謳歌した人なのか、

はたまた、ただの派手好きな田舎者なのか、

しかし、この異常で面白くてアヴァンギャルドで美しい瞬間を、

的確に表現する言葉が見つからないのがとても残念でやんす。

ハレルヤー♪












2013/09/23

Give me Melon






semba shop











ロリータ18号 - Love your money






























一ヶ月近く、左手が使えないと、モンモンしてくる、

バイクにも乗れないし、写真もまともに撮れないし、

赤の他人に親切にされたり、知り合いに心無い事を言われたり、

ここぞとばかりに、身体障害者の一生とかを想像して、

共感したり、同情したり、達観したふりをしてみたり。



入院中のある日、地震があって、何人かが騒いでいた。

その日の夕方、雷が鳴って、日本全国で大雨が降った。

すると、隣のじじぃと、腹痛のおっさんが、

「地震、雷ときて、後は火事と、親父ですな?」

「お上手、わっはっは、」

と笑いあって、当然、僕は沸々とムカついた後、

急に、昨晩中 「チンコが痛てー」 と騒いでいた事を恥ずかしく思った。



例えば、ジャック・ジョンソンが、プロでサーフィンしてる時に大怪我してから、

音楽を真剣にやるよーになったとか、それと似た様な話が沢山ある。



そーだ。もー、バイクを降りて、電車のパスモってヤツを買って、

カメラを叩き壊して、スーパーモデル風に歩くんだ。

タンスの中のパンツを全て焼き払い、フンドシを絞める。

左手オナニーのやり過ぎで、骨折に至った僕は、

印象派の左手イズムから、よりキュビズム的な尿道派の黄金時代へと変わるべきなのである。



翌日、僕の熱は下がって、退院できる事になった。

朝食のあと、隣から、

「はぇ、今日はお腹にガスがあまり溜まってませんっ。」

と、嬉しそうなじじぃの声が聞こえた。

僕はそそくさと1階へ降り、受付で福沢さんを16人並べて、泣きながら家に帰った。










2013/09/22

Witch of Hosp.






wesco








つしまみれ - GIVING BLOOD SONG






























その翌日の夕方頃、予定より少し早い時間に、僕は2人の屈強な看護師に取り囲まれた。

1人がゴニョゴニョ言いながら、僕の肩にぶッとい針で注射を打ち込んだ。

そして、「アレよ!」 と言う間に、身包みを剥がされ、何故だがフンドシを履かされた。



手術は噂の通り、マスクからの麻酔で目を瞑り、「わっつ!?」 と気が付くと終わってた。

チンコが痛かった。



再び屈強な2人の看護師に運ばれて、タコ部屋のベットまで戻った。

看護師は僕に 「腕は痛む?」 と聞き、

僕は 「チンコが痛いっす」 と答えた。

僕が昏睡してる間に、誰かがフンドシをズラし、チンコの尿道に管を入れやがった。



それから12時間くらいの間、体に残った麻酔で半睡してて、寝たり覚めたり、

看護師が来て、体温と血圧を測り、「気分はどーじゃオラ!?」 と聞き、

僕が 「チンコが痛てーっす」 と答えて、チラリと見られる。

看護師は毎回違うヤツが来て、その度に僕は


「このチンコの管、必要でっか?」

「でもー、」


「痛くて、小便する気になりまへん、」

「まぁまぁ、」


「尿瓶って手もあるんじゃねーけ?」

「あはは、」


「もー、自分でトイレ行けるわい!」

「そーですかー、」


と抗議し、その度にチラリと見られて、陵辱された。

うろ覚えだけど、とても必死だった気がするな。



翌日の朝方、見かねたのか、ベテラン風のおばちゃんが、

「よっしゃ、取ったるわ、痛いでー!そりゃ!」

と言って、激痛があって、僕は解放された。



あんな、ばばぁでも天使に見えたな。

ありがとう、ばばぁ。



























2013/09/20

Initial T













相対性理論 - シンデレラ


わたしのマシンはボン、ボン、ボンネビル

火を噴く2ストロークのエンジンが

闇を切り裂いて吼える~♪



僕のは4ストロークだけどね!


























お買い物、おキッス、おセックス、

初体験が必ずしも、甘酸っぱいって訳ではないけれど、

僕は初めての手術に、少し胸がトキめいていた。

なんたって、心臓や脳ってんじゃなくて、

手にチタン製のプレートを埋め込む、改造人間手術だからね。



僕が入院したのは、1番安い5人部屋である。

隣のじいさんは、看護師が来る度に、 「お腹にガスがぁ~」 と訴える。

腹痛のヤツは、看護師が来る度に、 「今日のご飯のメニューは何ですか?」 と聞く。

学生は、看護師が来る度に、 「いつ、退院できますか?サークルの集まりがぁ~」 と問う。

もう一人は、看護師が来る度に、何もしゃべらない。


僕は全身改造人間が、食、睡、性の三欲と、どの様に向き合っているのだろーか?

とか妄想しながら、午後19時、

手術前の最後の晩餐を、薄暗いベットの上で詰め込み食いした。































2013/09/19

The Harvest Moon






oh! 東京部品交換会








the band apart - I love you Wasted Junks & Greens






















































引き続き、僕は病院にいた。

そして、事の始まりは、 「T字帯」 と言う、聞き慣れない言葉であった。



「えー、あと、入院の際にT字帯もご用意下さい。」

僕に入院の説明をしてくれた若い女の看護師が言った。



僕 「T字帯ってなんでやんすか?」


看護師 「えー、T字帯は、まー、フンドシです。」


僕 「たはー、フンドシですか?何に使うんですか?」


看護師 「えー、手術の時に、」


僕 「またまた、手術は手でございまっすよ、」


看護師 「えー、でも、必要です、全身麻酔なんで、」


そう言って、その看護師は、あからさまに目を逸らし、それ以上は聞いてくれるなよ。と言う態度を見せた。


僕 「・・・へー、全身麻酔だから、なんなんですか?」



看護師 「・・えー、それでは当日、午後2時に受付まで来て下さい。」

看護師はそれ以上、答えなかった。























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