シュイーン at 高円寺
キミドリ - 自己嫌悪
富士川食堂
「髪の毛はね、生えた時点で死んでいるんだよ。」
ある日、ノーパンの美容師がこんな事を言った。
ノーパンはその後、毛球とか、毛母とか、毛乳頭とか、
聞いた事も無い、怪しい単語を並べた。
毛とは、毛の球根の老廃物の塊りだって事らしー。
それが事実ならば、「存在」 とゆーものの概念を根本から覆す脅威的な現象である。
生きてるだけで丸儲け、だと思っていた私達の生活が、実は、
既に死んでいる母から生まれた時点で、死んでいたよーなモンである。
それなのに人々は、「キューティクルがー」 とか言っちゃって、
ウンコ色に染めてみたり、くるくるパーマにしてみたり、
競い合って、ワックスや、ジェルや、スプレーや、ポマードでキメて、
墓穴から這い出した死体を、我が子の様に大事に大事に育てるんです。
ついでにノーパンは、モゴモゴ言う僕に、中二病って言葉の意味も教えてくれた。