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2014/03/20

Forgot Knot













EGO-WRAPPIN' - 5月のクローバー






まだ10代の頃、友達何人かと社会科見学をしに夜の歌舞伎町に行った。

深夜になって、腹が減ったので靖国通り沿いの吉野家に入った。

「牛丼ッ!大盛りッ!汁だくッ!ネギ抜きッ!卵ッ!よッ!」

あの頃は毎日牛丼を食ってたので、僕は慣れたテンポで注文をした。



店内には、ばーさんのホームレスが立っていて、何をする訳でもなく、やたらとオドオドしていた。

暫くすると、泥酔した若いサラリーマンが、ホームレスのじーさんと店に入ってきて、僕の隣に座った。

若いサラリーマンは、大江千里に似ていた。 そー、猟奇的なタイプのやつだった。


大江 「おとーさん、何でも注文してよ!大盛りにする?味噌汁も?」

じじー 「・・・」

大江 「何も遠慮する事ないんだよ!金払ってんだから、おい、バイト!お茶持って来い!って言ってやりなよ!」

じじー 「・・・」

大江 「世の中ってさ、残酷だよね?でもさ、おとーさんさ、もっと・」

じじー 「・・・」



じじーは異彩な臭いを放ちながら、隣でしゃべり続ける若いサラリーマンに背を向け、

間違いなく、カウンターの向かいに座っていた若い女を おかず に牛丼を、

それはそれはゆっくりと、くちゃくちゃと、上品な音をたてて食べていた。


僕は、じじーに まだ味覚があるのだろーか と疑いながら、

いつの日か記憶が無くなるほど泥酔してみたいもんだと思ったんだ。

おい、バイト!お茶持って来い!ってなもんでね。










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