Wild Cub - Wild Light
僕の住んでる部屋から職場までの間にはいくつものラブホテルがあって、
今にも自殺してしまいそうな少年がブツブツ言いながら体育座りをしていたり、
午前中からホテルの窓を開け放し、多分、本当の名前も知らない男女がお互いの尻をバチンバチンと叩きあっていたり、
ヤクザのおっちゃんが布団を干していたりする。
その日は丁度、ディクシーインからウームの方に抜けて、
ベスト1の横からパッションの脇に出る路地のゴミ捨て場にホームレスがいて、
ゴミを漁っていた訳だ。
ホームレスのおっさんは、時間に追われる様子も無く、
ゆっくり丁寧に、そして確実に必要なモノと、そうでないモノをより分けていた。
夏の熱気にあてられて、ムンムンと臭い立つゴミ袋からは、
黄色いバイブと、ピンク色のピンクローターが出てきた。
おっさんは、少し眺めてから、それを脇にやった。
次に出てきた、開封済みのテンガをおっさんは何のためらいも無く、自分のバックにしまった。
「お、おっさん、リサイクルか!?」
僕は嬉しくなって、職場について一番にその話をみんなにしたのだが、
「うっそだー!?」 と言って、誰も信じてくれなかった。
今年の夏は、一度も蚊を見ていない。
そー言えば、もう何年も水着の女子も見ていない。
毎日、忙しすぎてゲロを吐きそうですが、安心して下さい。吐いてません。