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2014/07/26

Alternate Hope and Fear





オーカさんはすぐ怒る人だったな。

ステージの段取りの事で時々、めちゃくちゃ怒られるんだけど、

毎回、何について怒ってるのか分かんなかったな。

きっとカルシウムが足りてなかったんだろーけど、

ある時、「あのー、何をそんなに怒ってんすか?」 って聞いたら、

「指飛ばすぞ、このやろー」 って、また怒られた。








The Beautiful Girls - Music







那覇ミュージックは、国際通りと58号線の間の、久茂地ってトコにあった。

ここで僕は、タバコを吸ったり、舞台に照明を当てたり、

音楽をかけたり、あくびをしたり、

お茶を飲んだり、掃除してる振りをしたり、

タバコを吸ったり、考え事をしたり、ぼーっとしたりして、お金を貰った。




入場料は3500円か30ドル、確か19時前なら2000円か20ドルで入れた。

18歳未満は入れないって事になってんだけど、

中国人や台湾人のガイドが観光客を連れてくるもんで、

よく、子供から老人までで構成された家族連れが来てたな。




週末は、客の9割がアメリカ人だった。

ドゥルーピーもよく遊びに来た。

ここで、色んなアメリカのストリート・タトゥーを見た。

あれらを全て写真に撮っておけばよかったと後悔してる。




アメリカ人にとってタトゥーは、多分、文化的な馴染みのある風習みたいなモンに思えた。

旅行先でキーホルダーを買う様に、

失恋したら、漢字で 「心痛い」 と彫ってたし、

誰も、「タトゥーは一生モノ、よく考えて入れよう!」 なんて事を言う人はいなかった。




僕のファースト・タトゥーは宜野湾の梵天タトゥースタジオで彫ってもらった。

ここも、客はアメリカ人ばかりで、中では日本語が伝わらないと思ってか、

若い彫師たちが、 「またドラゴンかよー、本当、ドラゴンと鯉のうろこ、めんどくせー!」

と、大声で会話してて、面白かった。




初代梵天さんとチャーリー・シーン




これで8万円なのか!?



ちなみに僕は左の肩に 「畢竟寂滅」 って漢字を入れてもらった。

意味は、仏教用語で、「大いなる悟り」 とか、 「完璧な安らぎ」 

賢い人はすぐに、「それって死んでんじゃん!?」 って言って笑う。そんな意味なのよ。

漢字は今は亡き、梵天太郎さんが筆で書いてくれた。確か1万円だった。





そんな大層な文字を入れた数日後に、SMショーのおばちゃんにブタ扱いされてた。

客の少ない日には、盛り上げる為に、僕らが時々ステージでおばちゃんにシバかれた。

ムチとか、ロウソクとか、全然笑えない痛さで、嫌だったなー。


本来は、週末に、アメリカ人の客なんかがステージに上げられて、

豪快にシバかれた客が、飛び跳ねて痛がると、バカウケするショーなんだけど、

客が少ないもんだから、大してウケないし、

なんだか、僕がスベったみたいな感じになるんだよなー。




この左側がSMのピアさん、ピアさんは確か50代で、ニートの息子がいて、

普段は保険屋のおばちゃんをやってた。時々、電話がかかってきて、

「林くん、いつもごめんね、・・友達とかで、保険入る人いない?」

って、申し訳ない風に言ってた。あの口調にはサディスティックのかけらもなかったな。




一番左側のピースしてるのがカレン。カレンも40代後半のベテランで、

「あたし、日本語ペロペロ!」 ってのが持ちネタだった。

ダンサーの殆どがコロンビア人だった。


僕も、日本にいるフィリピン人やロシア人の女は、ビッチで、

好き好んで日本に稼ぎに来るんだと思ってたんだけど、

実際は、「日本って豊かな国の工場で少し働けば、一生分の金が稼げるよ」

って甘い言葉に騙されて、マフィアやブローカーのルートで人身売買されてくる。




コロンビアのスポーツ新聞の一面には毎日、惨殺死体の写真が載るらしい。

コロンビアはコカインの原産国で第一位で、必然的に国内では麻薬カルテル同士の抗争が絶えず、

男の多くが20歳までに死ぬので、人口の内、女の比率がだいぶ多いそうだ。

だから、女の価値は低く、仕事もあまり無いんだってカレンが話してくれた。


カレンはこの頃、乳癌にかかって、今度、東京で手術をするんだって言ってた。

それっきり、会っていない。大丈夫だったなか?




立って歌ってるのは、埼玉出身のココちゃん。

眉毛に弧がなくて、直線だった。

ココちゃんは双子の姉ちゃんがいて、2人で一緒にAVに出て、2人の白人男と4Pしてた。

それで、って訳じゃないと思うけど、白人の男が好きで、

六本木や、横浜や、アメリカや、イギリスやに行っては恋をする、

恋多き娘で、僕の英語の先生でもあった。 それで、たまに電話があって、

「新しい彼氏に、こんな事を言われたんだ」 とか、「なんか、今度のはチャラい男なんだけど、どー思う?」 とか、

恋する度に、一々、純粋に一喜一憂する面白い人だったな。


きっと、今もどこかで新しい恋をしてるんだろーね。




コーリーは前途したベテランのアメリカ人で、

「ヘイ、ボーイズ! ステージの盆の上にダニがいて、ケツをかまれた!」

「ちゃんと、殺虫しとけや!」

って、噛まれたケツを見せながら、2、3度怒られたな。




オリオンビールは5ドルだったけど、何故かペプシは1ドルで良心的価格だった。




左側の奥にかかってるTシャツはオリジナル品で

ダンサーが踊ってる写真をプリントして売ってたんだけど、

1枚も売れたの見たこと無かったよ。

そりゃそーだよね、誰が何処で着るってーんだよね。



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