ある朝、エヴァにキーを挿し、セルボタンを押すと「カチッ」と言うだけで、エンジンはかからなかった。
だから、僕はくるりと身を翻して部屋に戻り、そのまま3日3晩眠り続けた。その次の日の事であった。
だから、僕はくるりと身を翻して部屋に戻り、そのまま3日3晩眠り続けた。その次の日の事であった。
綾波 「碇くん・・あなたいつまで寝逃げするつもりなの?」
僕 「あ!いつからそこにいたんだよ?綾波ぃ・・寝逃げちゃダメだ!寝逃げちゃダメだ!」
綾波 「何してるの?早く工具箱持って来なさいよ。行くわよ、碇くん。」
僕 「ちょっと、待ってよ綾波。ちょっとだけ歌っていってもいいだろ?」
僕♪ 「ざ~ん~こぉ~くな天使のテぇ~ゼ!まぁ~どぉべぇ~からや・が・て・飛びたッつッ!」
僕♪ 「ざ~ん~こぉ~くな天使のテぇ~ゼ!まぁ~どぉべぇ~からや・が・て・飛びたッつッ!」
綾波 「・・あなたが、エヴァを修理しないのなら、私がヤルわ。」
僕 「あ、綾波は、エヴァの修理が怖くないの?」
綾波 「私が死んでも代わりはいるもの。さっさとシート外しなさいよ、ファザコンやろー。」
僕 「わ、わかったよ、綾波ぃ。」
綾波 「ほら見て、碇くん。これが今年の夏、セカンドインパクトしやがったレギュレターよ。蹴ってやるわ。忌々しい。」
僕 「それは交換した大丈夫なヤツだよ綾波。」
綾波 「バッテリーは生きてるんだから、原因は、このエントリープラグの様なセルモーターよ。」
僕 「うわぁ、なんだか、僕が綾波を助けた時の事を思い出すね!?」
綾波 「・・・そんな事あったかしら、覚えてないわ。」
綾波 「さぁ、エントリープラグが射出されたわ。なんだか、碇司令に助けてもらった時の事を思い出すわ。」
僕 「・・そっちは覚えてるんだね。」
僕 「あの、何か手伝う事あるかな、もし、あったら言ってよ。」
綾波 「無いわ。」
僕 「くぅ、やっぱり、僕なんて居ない方がいいんだ!誰も必要としていないんだ!」
綾波 「ッ、こーゆー時、どんな顔すればいいかわからないの。」
僕 「・・・笑ってくれて構わないよ。」
綾波 「ほら、このブラシって部分が使徒に侵食されているわ。」
僕 「本当だ。何だか、ライターの石みたいなに削れまくって無くなったんだね綾波。早速、部品を注文しよう!」
綾波 「その必要は無いわ。」
綾波 「ステーの部分を1mmくらい削って頭を出せばいいのよ。ATフィールド全開!」
僕 「ひ、必要無いって、僕の事なんだろ!もう僕はエヴァになんて乗らないから、みんな死んじゃえばいいんだよ!」
綾波 「ATフィールド全開!全開!なんだか、体がポカポカしてきたわ。心も体もポカポカしてきたわ。
これで1年くらいは持つんじゃないかしら?後は碇くん、元に戻しておいてね。」
これで1年くらいは持つんじゃないかしら?後は碇くん、元に戻しておいてね。」
僕 「何だか、仕事がずさんじゃないかな、ゼーレが黙っていないよ、綾波?」
綾波 「・・あなたはお父さんの事が信用できないの?」
僕 「あんな、父さん!・・って今は関係ないじゃないか綾波ぃ、」
綾波 「さぁ、とっとと次に行くわよ。」
僕 「あ、ちょっと待ってよ綾波。少しだけ歌ったっていいじゃないか?」
僕♪ 「ほーとーばーし・る あっついパトスぅでッ!おーもーいぃでを う・ら・ぎ・るな~らッ!」
僕♪ 「ほーとーばーし・る あっついパトスぅでッ!おーもーいぃでを う・ら・ぎ・るな~らッ!」
綾波 「次はこっちよ。あなたが今年のお正月に、このセントラルドグマ付近のフィルターに使徒が侵食している事に気が付き、
馬鹿の一つ覚えで部品を注文したまではいいけど、そのまま10ヶ月も寝逃げていたトコよ。」
馬鹿の一つ覚えで部品を注文したまではいいけど、そのまま10ヶ月も寝逃げていたトコよ。」
僕 「寝逃げちゃダメだ!寝逃げちゃダメだ!」
綾波 「ほら、見てこの汚染。新品に交換するって、とても気持ちのいい事なのよ。」
僕 「さっきは馬鹿だって言ってたじゃないか・・」
綾波 「こっちのフィルターなんてもう、精神パルスに異常が発生しているわ。精神汚染ね。」
僕 「制御不能だね綾波。この交換作業5分で終わるのにね・・・。あれ、どうしたんだい?眠いのかい綾波?」
綾波 「はぁ!?あんたバカ?知ってるんだから、あんたが夜、私の事、おかずにしてんの、」
僕 「あ、綾波ぃ、それは君のセリフじゃないよ、落ち着いて。」
綾波 「碇くんがエヴァに乗らないのなら私が乗るわ。」
僕 「そうだよ。それがいいよ。綾波も僕と一緒にずっとエヴァに乗ってればいいよ。」
綾波 「それはダメよ。だってかっこ悪いもの。」
僕 「そんな事ないよ、一緒にエヴァに乗って「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」も観に行けばいいじゃないか?きっと、アスカだって、ミサトさんだって、父さんだって、喜んでくれるよ。みんな褒めてくれるかもしれないし、大体、みんなは、大切な人を失った事が無いから、第一、劇場版になってから、今一ついて行けてないんだよ!何でアスカの苗字が変わったんだよ!?気持ち悪いよ。大人はズルいよ。それに、いつの間にか出てきた、あの、メガネでボインのパイロットは誰なんだよ?本当にあいつ必要なのかな?そもそも、映画!とか言ってるけど、何かいつも総集編みたいなんだよ。劇場版は螺旋階段さ。少しづつ登っているんだよって?そーやって如何にも哲学的な言い回しで誤魔化そうたってダメだよ。もどかしいんだよ。だから僕が死んだって、誰も悲し
ま・」
ま・」
綾波 「わたしは人形じゃないわ。じゃあね、この神経衰弱ヤロー。」
僕 「あ、・・まだ、セリフの途中だったのに・・・・しょーがない、寝よっと。」